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健太体制3年目の展望

早いものであと2週間くらいで、2007シーズンが開幕する。
昨日で鹿児島キャンプが終わった清水だが、
本当に監督の言う100点満点の内容だったのだろうか。
もちろん戸田光洋の怪我を除いてだけど。

僕は自分の目で見ない限り、評価するつもりはない。
人の目には良く見えたことも、僕にはそうでないことは多々ある。
自分しか信じていないわけではないけどね。

今シーズンは、”攻撃的”にいくと公言している健太監督。
ウン・ヴォランチになると聞いているが、
ヴォランチが1枚になるから攻撃的だというのは、見当違いの考え方でしかない。
よく3バックと4バックで、どちらが守備的か攻撃的かで議論する人がいるが、
バックの枚数の問題ではなく、
どのように守るか、どのように攻めるかで守備的か攻撃的かが決まるわけで、
これはヴォランチの枚数にも通じることである。

昨シーズンの清水の中盤は、ヴォランチが2枚だったとは言い難い。
ヴォランチはあくまで伊東輝悦のみで、
枝村匠馬のポジションは、ヴォランチでもトップ下でもないその中間だった。
動きも上下動を繰り返し、飛び出すこともするし、中盤でのプレスも怠っていないし、
攻撃と守備の比重がそれほど大きく変わらない。
枝村のポジションは、いわゆるセントラルMFに分類される。

そのポジションをトップ下(攻撃に比重を置く)にするとなると、
単純な発想ではヴォランチの負担が増す。
それは今までのやり方をそのまま継承すればということになるのだが、
きっとそうではないはずだ。

健太監督1年目は、相手からボールを奪取する位置が非常に低かった。
前線・中盤のプレスは甘く、相手に好き勝手やらせて、
最後の最後でセンターバックが止めるという危なっかしい感じだった。
それが天皇杯になってくると、前からのプレッシングを行うようになり、
次第にヴォランチの位置でボールが奪えるようになった。

健太監督2年目では、その形が見事に開花することになり、
僕の中ではJリーグMVPのテルが驚異的な活躍を見せた。
チョ・ジェジン、マルキーニョスのチェイシングと、それに連動した両サイドハーフの動きにより、
パスコースが限定され、面白いようにパスカットしていたテル。
もちろん豊富な経験からの読みもあるが、前線からのプレスが効いていたことは間違いない。
ちょうど悪夢の9月・10月となってしまった頃は、
両サイドハーフの離脱が大きいと言われていたが、
個人的にはFWのプレスがたるんでいたから、負のスパイラルに突入し、
代わりに入ったMFとも連動することがなくなり、
その結果テルのボール奪取率も落ちていったと思っている。
それでも獅子奮迅の活躍でチームを引っ張っていったおかげで、
順位も極端に落ちることはなかった。

そして3年目の今年。
セントラルMFのポジションをトップ下に上げるのなら、どのように戦い方が進化するだろうか。
ここから先は、あくまで僕の推論でしかない。(僕の理想とも妄想とも言える)
本当の答えは、日本平にある。

攻撃的というのは、守備を攻撃的に行うことではないのだろうか。
守備をより高い位置から積極的にすることで、
結果として得点チャンスが増えるのではないだろうか。

”攻撃的”、”トップ下”というキーワードから、
僕が連想したのはボール奪取位置を更に上げること。
今までは、FWとセントラルMF・両サイドMFがパスコースを限定して、
ボールはヴォランチかDFに任せることが多かったが、
トップ下・両サイドMFがボールを奪うことを前提とし、
あくまでこぼれ球をヴォランチが拾うという形。
ヴォランチに展開力のある杉山浩太、兵働昭弘を試しているところからも
そこを攻撃の起点とすることも考えられる。
もちろんヴォランチ1枚が中盤の広大なスペースをカバーするわけではなく、
ディフェンスラインの押し上げが必要になる。
特にサイドMFが高い位置でボールを奪おうとするから、
そのサポートで両サイドバックの位置も必然的に高くなり、
ボールを奪ってからの速攻も増え、より多くの攻撃参加を可能とする。
どちらかというと、清水のサイドバックは、MFを追い越していく形が少なかった。
スペースは充分にあっても、そこ行くにまでの距離も長いため、
思い切って上がることはあまりなかった。
逆を言えば、そういうシーンでサイドバックが上がった時には、
非常に素晴らしい形での得点シーンも見られた。
両サイドMFに、兵働・藤本が入るなら、タメを作ることができる。
それがあるから、サイドバックが高い位置にポジションを取ることで、
昨年以上にオーバーラップする回数が増える。

もちろんこういう戦術を取れば、ディフェンスラインの裏のスペースを突かれることが多くなる。
それは、去年一番成長したと言っても過言ではない高木和道と
”ハンマーヘッド”青山直晃がカバーすることになる。
更にダッシュ力のあるGK西部洋平にもペナルティエリアを出て仕事をする回数が増えることになる。
サイドバックもあくまでバックなので、高い位置から長い距離でも戻らなくてはならない。
昨シーズン終盤は、左サイドバックの山西が狙われることが多く見られたが、
ここで左サイドの守備を強化するのは、誰にでも考え付くこと。
その弱点を利用して、ストロングポイントを作ることを考える方がおもしろい。
だからこそ、山西にはガンガンにアタックしてもらったほうがいい。
まぁ、ここを児玉新に代えるのならば、また違ったやり方になるのかもしれない。
ガンバ大阪時代の児玉は、新井場徹の後釜として左サイドバックに入り、
果敢にチャレンジするも失敗に終わるシーンが多く目に付いたし、
京都時代は、観戦したアウェイ清水戦でサイドバックではなくセンターバックでプレーしていたため、
彼については語れるほどの知識が僕には無いので、何とも言えない。

最後に、これがもしかすると一番のキーポイントになるかもしれないのだが、
セットプレーでの得点の強化。
はっきりいうと、あれだけ素晴らしいキッカーがいながら、
セットプレーでの得点率の低さは恥ずかしい。
しかも、DFの得点の無さには呆れるほどだ。
長身センターバック2人で、何点取ったのだろう。
昨年までのことは、おとりとして使われたということにして、大目に見ることにするが、
今年はマークされていようが、そのマークを外したり、ぶっ飛ばすようにならなくてはいけない。
また、キッカーは触らなくてもゴールに入るようなボールを意識する方が良い。
個人的には、ゆるいボールよりもスピードのあるボールで勝負してほしいので、
淳吾よりも兵働をキッカーにした方がいいと思う。
キャノン砲という意味では、山西も候補に挙げてもいい。
ただし、ここに挙げた3人は全員左足で蹴ることになるので、
右利きの選手は逆にチャンスだと思って練習すべきだ。
FKだけは、誰にも邪魔されずに蹴ることができるので、練習しただけの成果が必ず現れる。
(壁は邪魔することにもなるが、GKの邪魔にもなる)

とりあえず、妄想はここまで。
プレシーズンマッチ行きたいなぁ…
by neo_no14 | 2007-02-17 23:59


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by Neo_no14

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