U-22の課題

僕が感じた課題は、この4点。
1.ビルドアップ
2.リーダー不在
3.指導力
4.シュートの技術力


1.ビルドアップ
チーム全体的に、ボールを蹴る技術が劣っている。
試合で発揮できない技術など、プロには必要ない。
グラウンダーで速くて強いパスが出せないのは、頭が痛くなる。
なぜ山なりのボールになってしまうのか…
特に酷かったのは、DF全員。
ボールを止める技術だって大したことがない選手に
そういうボールを出したらどうなるかぐらいわかることだろう。
ヴォランチにも当てられないとか、敵に囲まれている選手にわざわざ出すとか、
ちょっと年代の代表としてはお粗末なことをやり過ぎている。
あのディフェンスラインのパス回しは、何の可能性も感じさせない、ただの練習以下だった。
練習とは、何か目的を決め、それを習得するためにトライするものだと思っているが、
あんなパス交換をしていてもピンチしか生まれてこない。
パスだけではない。
1人1人のパスを受けるポジショニングが悪い。
だから自分のところにボールが来ても展開することができず、戻すことしかできなくなる。
自分のミスで失ったボールを、自分で取り返すという意識も足りない。
これでは、2次予選で対戦する相手なら通用するかもしれないが、
最終予選に出てくるようなチームには厳しい。

水本がオーバーラップして、非常に難しいトラップからシュートを放ったり、
青山がパスカットからそのまま攻め上がってグラウンダーのクロスを上げたりと、
プレーコンテンツしては3バックでリスキーなことをしていて良かったと思うが、
最後の精度が悪過ぎる。
シュートはふかすは、クロスは敵しかいないところに飛んでいくし…
青山に関しては、清水でのプレーでは考えられないようなオーバーラップをして驚かされた。
反町監督も精度の悪さはあえて触れず、チャレンジスピリットのポジティブに捉えていた。
確かにそうかもしれない。
でも、普段からオーバーラップをしないから、本来のポジションまでの戻り方がわかっていない。
もっと戦況を見ながら、ボールの位置、敵の配置、味方の配置を考えて
一気に戻るか、ヴォランチの位置で様子を見たりマークに付いたりするかを
判断しなくてはならない。
しかし青山は、ボールを視界から外すは、後ろに味方が余っているにも関わらず
スタスタと定位置に戻っていった。
中盤には敵がフリーになっていたにも関わらず、
本来そこにいるべきヴォランチがカバーでDFラインに入っているんだから、
自分がチェックしなくてはならないのは誰でもわかるはずなんだけど…

パスの精度も、パスを受けるポジショニングも、
自分のチームで意識を高くして練習していけば、必ず向上する。
Jが開幕してからは、U-22世代のそういう部分に着目して観戦することにしよう。


2.リーダー不在
この10年近くで、年々おとなしい選手ばかりが代表に集まるようになってきた感じがする。
もっと試合の中で要求しあい、ぶつかりあい、理解を深め合わなくてはならない。
ベースとなる技術は、全体的に上がっていることは間違いない。
しかし、圧倒的な個性という意味では、失われつつある。
リーダーシップも個性の一つ。
ボール扱いが上手い下手は関係ない。

僕の中では、日本の代表(A代表から各カテゴリー)において、
最も優秀だったキャプテンは柱谷哲二だったと思う。
ボールを扱う技術レベルは、低かった。
しかし、彼にはチームをまとめ、監督と選手をうまくつなぎ、
平気で自分のミスでも味方のせいにするメンタリティーがあった。
オフト監督とラモス・カズ・福田がそれぞれ衝突し、確実に亀裂ができたはずだったが、
キャプテンとして間に入り、関係を修復して、強い絆を生み出していった。
自分の意見は胸に秘め、チームのために尽くした姿勢は、まさにキャプテンだった。

28年ぶりに五輪出場を果たしたアトランタ世代では、前園がキャプテンとなった。
この世代のユース代表では、彼はキャプテンではなく、山口貴之(元東京V)だった。
五輪チーム立ち上げの頃も山口だったが、チーム戦術の変更に伴い、立場を失っていった。
ちょうどその辺りから、Jリーグでもまれ台頭してきたのが前園だった。
彼はどちらかと言えば、好き勝手にプレーするような選手だった。
ただし、プレーでチームを引っ張るには充分のパフォーマンスを見せていた。
西野監督からキャプテンを任されることで、
彼は自分勝手から責任感を背負ってプレーするようになり、
見事にチームを牽引しオリンピックに導いた。
本選では、監督と選手、選手間でも攻撃陣と守備陣で、埋まらないほどの溝ができてしまい、
2勝するも得失点の関係で、グループリーグ敗退となった。
この時、チーム全体を考えてまとめることができるリーダーがいたら…

次のシドニー世代では、宮本だった。
中田英寿というアンタッチャブルとはジュニアユース時代からの付き合いになり、
セリエAで活躍していたことで雲の上の存在のような見方になっていた他のメンバーとは違い、
最初から対等に接し、彼らの橋渡し役となり、チームにうまく馴染ませていった。
予選は無難に突破したが、本選ではオーバーエイジ枠の影響で宮本はベンチだった。
このチームに関しては、キャプテンがどうこういうようなチームではなかった。
それだけ個々の選手が突出した能力を持っていた。
しかし、この世代が中心となったドイツワールドカップの惨敗は、
初戦オーストラリアでの大逆転劇から始まった。
ここに真のリーダーがいて、チームを鼓舞し立て直していれば、1-1のドローで済んだはず。
宮本にはその力が足りなかったと言えるし、
中田英寿にはそんなパーソナリティーが足りなかった。

アテネ世代では、鈴木啓太がキャプテンとなりアジア予選を戦ったが、
攻撃における華麗なテクニックなどはないが、精神的な部分でチームを引っ張った。
そんな彼を本選のメンバーから外すという愚行は、
ほぼ惨敗に近い結果をもたらしたことに少なからず影響している。
リーダーとなる存在は、例え自分のミスがあったとしても、
その後のプレーに影響を及ぼすようなメンタルでは務まらない。
強化の狭間の世代と言われたはずが、谷間の世代と揶揄され、
弱そうなレッテルを貼られていたが、タレントは充分揃っていた。
このチームにもチームを導く存在が欲しかった。
惜しむらくは、闘莉王の帰化・合流がもっと早かったらということか。

そして、北京世代。
メンタルフットボーラーがこのチームには存在しない。
柱となるべき存在は、何人かいる。
個人的には、この世代は梶山のチームだと思っている。
ワールドユースの時も、彼が万全の調子で望めていたら…、と今でも思ってしまうほど。
アメリカ戦の前半も、梶山から繰り出されるパス、シュートはレベルが違った。
しかし表情からも分かるように、クールというか感情が表に出ないタイプ。
こういう選手は、若い世代には非常に多い。
内に秘めた闘志でチームを引っ張るには、
完全にチームを支配するまでの圧倒的な力が必要になる。
残念ながら、梶山にしても、水野にしても、本田圭佑にしても、その領域には達していない。
このチームで何度かキャプテンを任される伊野波のリーダーシップでは、全然物足りない。
友達の意見だが、オーバーエイジ枠で補うのも手ではある。
五輪という大会に臨むことだけを考えれば、それでもいいかもしれない。
しかし、僕は五輪は重要な大会ではないと断言したい。
あくまでU-23の選手が経験を積む場として捕らえている。
だからこそ、この世代の中から将来的にも代表を引っ張ることができる存在が
生まれなくては困るのだ。


3.指導力
今まで選手にばかり気を取られていたが、反町監督の力量も考えなくてはならないと思い始めた。
昨年までの戦い方、選手選考・起用法、今年の戦い方、選手選考・起用法から、
疑問点がいくつか浮上する。
まずFWの軸を平山と考えている点に関してだが、
近い将来的にも遠い将来的にも、僕は希望が見出せない。
アメリカ戦では、3トップだとか1トップ2シャドーだとか言われていたが、
前線の3人の並び・攻め方を見れば、1トップ2シャドーというのが正しいだろう。
これは、運動量の多いカレンや李忠成がいるから用いた形ではなく、
あくまで平山をベースに考えた形である。
高さはあるが動けない平山を、運動量のある選手が近くでカバーするものであり、
そこに他のFW2人を揃えただけで、中盤の攻撃型の選手を起用することも可能だった。
交代して入った選手がそうだったから、それはわかるだろう。
しかし、どうだろう。
軸が間違っているとは思えないだろうか。

平山を使う気持ちは、わからなくもない。
あれだけビルドアップができないDFが揃っているんだから、
ロングボールを放り込むようになるのは仕方がない。
平山のようにデカければ、なんとかボールを拾ってくれるだろうと期待するからだ。
これだと、レベルの低いところに合わせるような形になっていると言える。

この世代では、本当の意味で才能ある選手を使いこなしてこそ、指導力を評価できると思う。
その点で、家長昭博を起用しないことは指導力のない証拠だと思う。
家長は左サイドアタッカーとしては、Jリーグ1だ。
また家長と本田圭佑を共存させることができないようでは、日本の未来は明るくない。
家長をシャドーの一角にすることで、守備の負担を減らすのもいいし、
平山を育てるつもりでいるのなら、家長を左サイドにして成長を促す方がよっぽど良い。


4.シュートの技術力
北京世代の選手は、各チームで200本の居残りシュート練習をすればマシになる。
ただ撃つのではなく、シチュエーションを考えながら、
色んな角度から、色んな球種のパスをもらって、
ゴールの枠を捉えることを意識して行うことが大事。
決定力という言い方は好かない。
あくまでシュートの技術の問題。
撃つ意識を強く持つことも大事。
これって、日本に限らずほとんどの国の問題でもある。
今更、声を大にして言う必要などない。
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by neo_no14 | 2007-02-24 02:51 | 日本代表


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