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淳吾と矢島

また○べっちFCの”今週の巧”のコーナーでいちゃもんを付けたくなるような解説が…
ここで僕も淳吾のFKについては触れて絶賛しているのだけれど、
堀池巧の解説がなんだかちゃちに聞こえてしまってねぇ…

巧で取り上げたポイントは、これ。
「壁を利用したGKとの駆け引き」
FKの際にGKがボールを見るためにわざと空けた壁の間に市川を呼び寄せて入れて、
GKからボールを見えないようにする。

あのねぇ、言わせてもらいますよ。
相手が壁を作る時、GKがキッカーとボールを見やすくするために
1人分のスペースを空けるのはよくあること。
そこに味方を立たせてGKにブラインドを作ることなんて普通すぎるプレー。
というか、清水の選手が淳吾に完全に任せてしまっているだけで、
こういう場面でキッカーに言われなくても壁に入ろうとするのが当たり前なんだけど…
信頼の裏返しかもしれないが、チームとして最善を尽くす方法をわかっていなかったと
わざわざ全国放送で露呈してしまったと言えるんだけど…
逆にその時点でまだ1度も直接FKを入れていないから信頼されてないってことを…
どうせ褒めるのなら、後から指示されて壁に入った市川だけでなくて、
最初から壁の一番外にいて蹴られた瞬間に真横へダッシュして
シュートコースを空けた枝村も褒めようや。
前半のFKでも枝村は壁の中に1人だけ入っていたんだよ。
VTRで1・2回見れば枝村の動きなんて誰でもわかるんだけどなぁ。
枝村には一切触れないなんて…

やっぱりねぇ、ポイントがずれている気がして、共感できないんだよなぁ。
チョイスしたプレー自体は問題ないんだけど、解説がねぇ…
まぁ、まだまだサッカーの勉強中の僕の方がポイントがずれているのかもしれませんけど。


横浜FM戦はBS-iでのテレビ観戦だったが、淳吾の直接FK以外のプレーについても書こうっと。
この日得点したのは、淳吾と矢島の大卒ルーキー2人。
矢島に関しては、テレビでは判断できないので、しっかりと映っていたシーンから検証。
彼のプレーで問題なのは、ボールをもらう前の動き出しとワンプレーで動きを止めることにある。
ワンプレーで動きを止めることに関しては、ポストになった後に立ち止まる傾向がある。
そのようなシーンにおいて、この試合でも改善されているようには見えなかった。
ボールをもらう前の動き出しも、テレビのカメラワークで見えないことが多く、
この試合では何も言えない。
得点シーンに関しては、色んな角度から映像が流れていたので、ここに絞って言うことにする。
得点の前のプレーで、松田との接触後に左膝をひねるような感じで負傷していた。
にもかかわらず、飛び出しから逆サイドへ対角にシュートを決めたのは圧巻だ。
ホーム日本平でのガンバ大阪戦で、シジクレイをぶっ飛ばして決めたゴールもそうだが、
彼の場合、怪我をして余計な力みがなくなった時の方が良いのではないのかと思える(笑)

矢島のゴール自体は本当に素晴らしいものだったが、実際には横浜FMのディフェンスのミス。
それを誘発させたのは藤本淳吾のイマジネーションであり、
矢島は特にマークを外すような動きはしていない。
松田は自ら矢島のマークを外してサイドのカバーに行こうとし、
それをカバーする中澤も矢島ではなく、ジェジンのマークに入っていた。
ちなみにその時にジェジンには、右サイドバックの栗原もマークしていた。
その前のプレーで怪我をしていることも頭にインプットされていたからか、
中澤は矢島に対するケアを怠ったと言える。
しかもパスが出るタイミングを見計らってオフサイドをかけようと小刻みにラインを上げていた。

矢島の前方にはスペースもあり、矢島へのパスコースも3パターンくらいはあった。
淳吾が選択したパスは、ファンタスティックだった。
右サイド寄りのポジションでボールを受けて中央にドリブルをする。
視線はファーサイド側にいるジェジンに向かっている。
当然中澤はジェジンへの警戒を強めることになり、
サイドをカバーしようとしていた松田はターンして中央に体の向きを変えようとする。
センターバックの2人の間が広く開いていたため、そこを松田はケアしようとする。
しかし淳吾からのボールは、松田の進行方向(中央)の逆側(松田の左手)に軽く放たれた。
視線はファーポストのままなので、ノールックでだ。
この手のパスは、松田のような動きをしているDFを腰砕けにしてしまい、
次のプレーに移ることが難しい。
この時点で松田はピッチから消え去られたようなもの。
パスが出た瞬間、中澤は近い位置に松田がいるので、一瞬任せようとする。
でも松田が飛び出しに対応できないことに気付いて慌ててカバーに行こうとするが
距離が遠過ぎてGKに任せてゴールをカバーするしかなかった。
淳吾のパスは、コースはもちろんだが、ボールの勢いもボールの回転も見事だった。
パスがもう少し強かったら、矢島のシュートコース・角度がなくなってしまっただろうし、
弱かったら松田にカットされていただろう。
もしインフロントにかかっていたら、ゴールから遠い方向にボールが行ってしまうので、
DFが寄せやすくなっただろうし、GKがもっと詰めてくることもできただろう。
まさにアーティスティックなパスだった。

矢島はフィジカルの強さとスピードがあるので、
このような飛び出しからの得点パターンを確立したい。
それには動き出しが最も重要になる。
今回は相手のミスで勝手にフリーになったが、自分でフリーになるような動きが必要だ。
このような形に必要なスルーパスは、淳吾がやってくれる。
僕はシーズン当初、清水は淳吾のプレーに合わせられるようになればより強くなると書いていた。
淳吾が欲しいタイミングでボールを渡し、彼がイメージするプレーを共有すれば、
シュートチャンスが倍増すると思われる。
この試合のように自らミドルシュートを決めれば(撃って枠をとらえるだけでもいい)、
自分がマークされる分、他の選手がフリーになりやすくなる。
矢島の動き出しの悪さは、今シーズン中に改善されることはないので、
淳吾がミドルを撃ち、矢島へのマークを甘くする方が、現時点ではいいのかもしれない。
マルキーニョスのようなボールを持ち過ぎる選手の場合、足元にボールを出さなければいい。
常に裏を狙わせることで、余計なドリブルをさせないようにすることができる。
マルキーニョスのプレーは、攻撃の流れを止めてしまうことが多い。
彼には飛び出しとシュートの精度に光るものがあるのだから、
もっとフィニッシュを意識したプレーでいい。
どうしても自分が自分がというプレーになってしまうのなら、パスで会話すればいいのだ。
淳吾がひたすらスルーパスを出し続ければ、マルキはそれに反応するしかなくなるはず。

僕がここまでべた褒めするのは珍しいと言われてしまうかもしれないが、
しっかり淳吾の課題も書いておきます。
この試合では、決定的な場面できっちり結果を残したことは素晴らしいのだが、
まだまだ90分通しての活躍という観点で言えば物足りなさを感じる。
2ゴール1アシストの割に、試合全体で考えると、圧倒的な存在感を示していない。
試合自体を支配するような選手になるだろうと期待しているからこそ、僕は厳しい目で見ている。
by neo_no14 | 2006-11-20 23:59 | 清水S-Pulse


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